オーケストラHARUKA  第10回演奏会

第1304回札幌市民劇場
オーケストラHARUKA 第10回演奏会
  
 札幌に現在どのくらいのアマチュア・オーケストラがあるかは正確には解らないが、札幌コンサートホールで演奏会を開く団体が増えている。
 札幌市芸術文化財団の支援を受けて音楽の裾野が広がっていることは確かである。楽器を演奏できる人口が増えていることは喜ばしい。
 オーケストラHARUKAの演奏会を聴くのは初めてだが、ソリストの曲目が目当てで聴いてみることにした。指揮は三河正典。彼は国内外のオーケストラ、合唱団を指揮する他、現在東京芸大および東京音大の講師として後進の指導にもあたっている。

 PROGRAM   ブラームス:大学祝典序曲
        エルガー:チェロ協奏曲(チェロ:石川祐支)
        チャイコフスキー:交響曲第5番

 ブラームス自身は大学に籍を置いたことはなかったが、大学からの博士号を与えられた返礼に式典用の曲を作った。「大学祝典序曲」は学生たちの愛唱歌を綴った明るい管弦楽曲である。
最初からオーケストラが発する音が重くて、響きが良くなかった。10分ほどの曲だが、最後まで何となく、まとまりのない印象を受けてしまった。

 エルガーのチェロ協奏曲はジャクリーヌ・デュ・プレの弾いたCDを先日久し振りに聴いて、このチェロの名曲に浸った。札幌交響楽団首席奏者の石川の生演奏を聴いてみたいと思った。
 哀感の詩情あふれる曲を繊細で豊かな響きで紡いだ。最初の曲で気になったオーケストラの響きも音量が適度に小さくてチェロを支えることに徹していたので、さほど影響はなかった。チェロ独奏の独壇場で見せ場の多い曲で憂愁に満ちた美しいメロディが会場に響き渡った。
 アンコール曲として弾いたドヴォルジャークの「森の静けさ」は聴衆の心に響く名演奏となった。

 休憩後のチャイコフスキーの「第5番」は別のオーケストラかと思わせるほどの演奏でアマチュアの演奏としては上出来で好印象を残した。おそらくこの大曲の練習に多くの時間を使ったのではないかと思った。木管、金管も含めて各楽器の奏者はそれぞれ見事な演奏を展開した。
 ドヴォルジャークと同じく、チャイコフスキーはメロディ・メーカーと呼ばれるほど、彼の曲には美しい旋律が散りばめられている。LPレコードの時代では「第6番悲愴」が彼の代表曲になっていたが、今日では「第4番」「第5番」も傑作として人気があり、特に第5番は第3楽章にワルツが用いられて新機軸として知られている。最近KItaraで演奏されるチャイコフスキーの曲として「交響曲第5番」は頻度が高い。

 演奏終了後に指揮者はホルン奏者を、いの一番に称賛して自分が貰った花束をその女性ホルン奏者に手渡した。第2楽章でのホルンが奏でる美しい主題を含めて、オーケストラの他の奏者のハーモニーを引き出す大きな役目を果たした貢献度なのかなと想像した。細かなところまでは解らなかったが、指揮も若さに溢れていて合唱指揮の豊富な経験を思わせるようなところもあって最終的には指揮者の力も今日の演奏に多大な貢献をしたのだろうと思った。
約60名のオーケストラでメンバーの大半が20代、30代の若い人なので今後の更なる発展が期待できる。年に1度演奏会を開催し、第3回から毎年Kitaraで開催していてプロの演奏家とも共演しているようなので、今後の活躍を見守りたい。

 アンコールにチャイコフスキーのバレエ音楽≪白鳥の湖より「チャルダッシュ」≫

 追記:オーケストラHARUKAの定期演奏会は今回はじめて聴いたが、オーケストラの名称は何回かチラシを見て知っていた。何処かで聴いた記憶もあったが、手元に明確な資料がなくて曖昧であった。
たまたま今日、2011年12月の≪宮沢功行音楽活動40周年記念コンサート≫のチケットの半券がアルバムに貼ってあるのが目に入った。〈宮沢功行指揮によるオーケストラHARUKAとのピアノ協奏曲〉というプログラムが書かれていた。干野宜大がベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を弾くので札幌市教育文化会館に聴きに行ったのを思い出した。他人には如何でもいいことだが何だか気になっていたので、幾分スッキリした気分になった。(May 14)



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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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