プラハ交響楽団 ニューイヤー名曲コンサート

PRAGUE SYMPHONY ORCHESTRA New Year Concert

私はプラハ交響楽団の演奏会には2度行っている。
 2001年1月 指揮者:イルジー・ピエロフラーヴェク
          曲目はスメタナ: 連作交響詩「わが祖国」全曲
 2002年1月 指揮者:ズデ二ェク・マーカル
          曲目はスメタナ:交響詩「モルダウ」
             ドヴォルザーク:チェロ協奏曲(チェロ独奏:長谷川陽子)
                     交響曲第9番「新世界より」
今回が3度目で指揮者はイルジー・コウト(Jiri Kout 2006年からプラハ交響楽団の常任指揮者)の予定であったが、代役をウカシュ・ボロヴィチ(Lukasz Borowicz)が務めた
  スメタナ:交響詩「モルダウ」  
  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調(ヴァイオリン独奏:千住真理子)
  ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」

 日本ではスメタナよりドヴォルザークの曲が親しまれているが、スメタナはチェコでは最も人気のある作曲家と言われている。スメタナはチェコ音楽の祖として知られ、命日にあたる5月12日には「プラハの春」と呼ばれる世界でも有名な音楽祭が開幕される。全6曲から成る連作交響詩「わが祖国」は開幕日に毎年必ず演奏されている。
 「わが祖国」の第2曲にあたる≪モルダウ≫は単独で演奏される機会の多い曲になっている。モルダウとは南ボヘミアに端を発しプラハの街を流れている河の名である。プラハ市民が心から愛する河として知られる。この曲の演奏からは美しい自然を描いて祖国を愛する表情がくみとれる。

 2001年の札幌での2日連続の演奏会で、私は「わが祖国」の全曲演奏会の方を選んだ。前日には千住真理子出演の演奏会(今日の演奏会のプログラムと違うのはスメタナの曲が「売られた花嫁」だっただけで他は同じ)が開かれたが、聴く機会の少ない演奏会を選んだ。

 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は40年前からベートーヴェンとチャイコフスキーの作品とともにLPレコードが擦り切れるほど愛聴した。2000年からはブラームスの作品も加えてCDでも何人ものヴァイオリニストの曲を買って聴き比べをしていた。メンデルスゾーンはホ短調と覚えていたが、他の3つの曲は二長調という共通点があるのに気付いたのはそれほど昔ではない。何故二長調が多いのか? ヴァイオリンが鳴りやすい調なのか、弾きやすいからなのだろうか専門的なことは皆目見当もつかない。
 
 千住真理子はこの10年ほどでは2002年9月 小林研一郎指揮日本フィルハーモニー交響楽団と共演して、クライスラー:「美しきロスマリン」、「愛の悲しみ」、「愛の喜び」、 マスネ:「タイスの瞑想曲」、サラサーテ:「チゴイネルワイゼン」を弾いている。
 2005年の10月にはベルリン室内管弦楽団と共演してバッハの「G線上のアリア」、「ヴァイオリン協奏曲第1番」、「2つのヴァイオリンのための協奏曲」を演奏。
 2012年2月にはアントニ・ヴィット指揮ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団とチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」を演奏。

 ストラディヴァリウスとの運命的な出会いから彼女の演奏会の機会も増えたことは喜ばしい。若いときの新鮮さに加えて一層重厚な感じで華やかな印象も衰えずに華麗な曲の味わいを表現してくれた。

 ドヴォルザークの「新世界より」は何度聴いても素晴らしい。新鮮な感動を呼び起こしてくれる。

 35歳の若き指揮者ボロヴィチは丁寧で落ち着いた指揮で「新世界より」でオーケストラから多彩な演奏を引き出した。管楽器・打楽器の活躍が光った。アンコール曲の「スラヴ舞曲第9番」の指揮ぶりが鮮やかであった。体を大きく使って手の動きもダイナミックで舞曲の指揮が得意なのか強く印象に残った。
 
 オーケストラの楽器配置が第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが向き合う形が特徴的で、コンサートマスターが女性ではあるが、約80名の楽団員のうち女性が1割と少なめであった。
 
 このコンサートのチケットはひと月前以上から売り切れで、会場も盛り上がってアンコールがもう1・2曲期待されたが、残念ながらアンコールが1曲だけで終ってしまった。日本ツアーの9公演の最後の札幌公演を終えてすぐ帰国のため飛行機の時間の都合があったためと推測されるので止むを得なかった。ティンパニー奏者が演奏終了後に舞台に残って楽器の後始末をしながら聴衆から歓声と拍手を浴びていた。

 チェコ・フィル、プラハ放送響、プラハ・フィルなどチェコの札幌公演も数多く開催されている。ほぼ同じ曲の演奏が多いので毎回聴きに来ているわけではない。
 今回都合で来札出来なかったイルジー・コウトは今年のPMFには特別首席指揮者としてアカデミー生の指導にあたり今迄とは違った活躍が期待されている。半年後が楽しみである。
  



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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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