ベルリン古楽アカデミー・オーケストラ (Akademie fur Alte Musik Berlin)2012

ベルリン古楽アカデミー・オーケストラは、Kitaraワールドオーケストラ&オペラシリーズとして2010年2月に続き今回は2回目のKitara出演である。

 札幌コンサートホールKitara は今年開館15周年を迎えたが、開館以来、主催公演に古楽のコンサートを取り入れ独自性を出してきた。
 
 ベルリン古楽アカデミー・オーケストラは1982年、旧東ベルリンのさまざまなオーケストラの若い団員によって古楽専門のオーケストラとして創立されて30年。ドイツ統一後にはヨーロッパ各地で定期的に公演し、今では世界の国々で公演活動を行っている。

 前回の札幌公演では「≪ブランデンブルク協奏曲≫全曲演奏会」を開催して注目を浴びた。2000年の日蘭交流400年オランダ・イヤーとバッハ没後250年を記念して、トン・コープマン(指揮・チェンバロ)とアムステルダム・バロック管弦楽団による「ブランデンブルク協奏曲」全曲演奏会が開かれたが、それ以来となる画期的なコンサートであった。

2012年1月にはフライブルク・バロック・オーケストラがJ.S.バッハの「管弦楽組曲」全曲演奏会があった。全曲演奏会はそんなに簡単には聴く機会がないのでこれらのコンサートは特に記憶に残る。

 今回のベルリン古楽アカデミー(メンバー13名のうち数名は若手)のプログラムは後期バロック時代の3人の作曲家の曲からなる。
 
テレマン:組曲「ミュゼット」
       4つのヴァイオリンのための協奏曲
ヴィヴァルディ:協奏曲第11番 RV565 (合奏協奏曲集「調和の霊感」より)  
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 BWV1041
         チェンバロ協奏曲 第5番 BWV1056
         2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043

 バッハとヴィヴァルディは有名で誰でも知っているが、テレマンは余り知られていない。私もエマニュエル・パユのフルート・リサイタルの曲で初めてその名を記憶しているだけである。
 テレマンは生前はバッハより高い名声を得ていたそうである。組曲はフランス、イタリア、ドイツの舞曲を集めた曲。 ヴァイオリン曲は4本のヴァイオリンだけで演奏される珍しい編成で軽快な曲。
テレマンの曲の印象は快活で軽快だが,バッハのと比べると単調な感じ。

 ヴィヴァルディの作品は「四季」が最も有名であるが、本日の協奏曲はヴァイオリンとチェロのための協奏曲。華麗で鮮やかな独奏パートと弦楽合奏との協奏は曲を惹きたてた。

 バッハの≪ヴァイオリン協奏曲第1番≫はヴィヴァルディの協奏曲に似た雰囲気の曲。力強い総奏で始まり、独奏が快活なリズムに乗り合奏と交互に現れる。独奏が哀愁を帯びた旋律を歌いあげたり、総奏が明るい気分を奏でたりして曲が変化に富む。
 バッハのチェンバロ協奏曲は8曲あるが、すべてが旧作のいろいろな楽器のための協奏曲からの編曲。バッハは現在でいう公務員の職に就いていて、当時は他の音楽活動でも忙しく新しい曲を作る暇がなかったらしい。「チェンバロ協奏曲第5番」は若い頃に書いたヴァイオリン協奏曲が原曲と言われる。
 鍵盤楽器のピアノで演奏される際には「ピアノ協奏曲」として現在は演奏されている。私はLPでこの「ピアノ協奏曲第5番」を持っていたのに今夜気が付いた。ペラィアから「バッハのピアノ協奏曲第1・2・4番」CDにサインを貰ったエピソードは先日のブログNo.42でも書いた。
 ≪2つのヴァイオリンのための協奏曲≫も演奏される機会の多い曲。2台のヴァイオリンが対話するかのように優美でロマンティックな旋律を奏でる。第3楽章では活気に満ち、溌剌とした気分で徐々に高揚し、最後はクライマックスを全合奏でフィナーレ。
 久しぶりにバロック音楽を堪能した。

 ヴィヴァルディの代表作「調和の霊感」からバッハは多くを学んだといわれる。独奏と合奏が交互に現れる形式を取り入れて、バッハ独自の優れた技法で曲を豊かにしている。協奏でなく競奏がバロック時代のコンチェルトの意味だというのが、ヴィヴァルディの影響を受けて沢山の名曲を生み出したバッハの音楽を聴くと、この二字の語の違いがよく理解できる。

 Kitaraワールドオーケストラ&オペラシリーズは2012-13は4回実施される。今シーズンはPremium Ticket 2012を購入した。それぞれS席の単券を購入するより高額なのですが、いろいろな特典がついていて、私が一番魅力を感じて購入した理由は各公演でCD or DVDをプレゼントされることです。今までカラス出演の「トスカ」の全曲」CD, 2010年パリのサル・プレイエルでのMARINSKY Tchaikovsky Symphonies Nos 4,5&6 VALERY GERGIEV のDVDをプレゼントされました。とても利用価値の高いものです。
 最終回になる来年2月のサロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団のコンサートもプレゼントと共に楽しみ。
 
 今回はベルリン古楽オーケストラ演奏のCDが予想通りにプレゼントされたのですが、作品が意外でした。中身を見るとジャケットがドイツ語で書かれていてフリードリッヒ大王のCDかなと一瞬思ったのですが、よく見ると裏に英文も出ていました。今年はフリードリッヒ大王の生誕300年に当り、大王の政治・軍事面の威光が歴史に名を残しているが、大王の住む宮廷で多くの音楽が作られ大王自身がフルーティストでフルート・ソナタを作曲するほど音楽の才能にも恵まれていた。宮廷が18世紀のベルリンの音楽の中心になって音楽の発展に寄与していたことがうかがえる。CDには5曲入っているが、作曲家で名が判るのはフリードリッヒ大王とJ.S.バッハの弟カール・フィリップ・エマニュエル・バッハだけである。後程ゆっくり聴いてみたいと思う。







 



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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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