ティ-レマンとポリーニがショパンのピアノ協奏曲第1番で共演

2016年1月16日にポリーニがティ-レマン指揮ベルリン・フィルと共演してピアノ協奏曲第1番を弾いた情報を得て早速デジタル・コンサート・ホールを視聴した。
この2人は12年12月のベルリン・フィル演奏会でもモーツァルト協奏曲第21番で共演したという。11年にもシュターツカペレ・ドレスデンとブラームス協奏曲第1番を共演してライヴ・レコーディングを行っている間柄で相性が良いのだろう。

Maurizio Polliniは弱冠18歳で1960年ショパン国際ピアノ・コンクールに優勝。当時の審査委員長を務めた大ピアニストのルービンシュタインから“技巧的には、審査委員の誰よりも上手い”と絶賛された話は語り草として伝わっている。

ショパンのピアノ協奏曲第1番は1968年版ビクターLPレコードで聴き親しんだ。約30年間、レコードが擦り切れるほどまで愛聴した。ピアノはゲーリー・グラフマン(Graffman)で当時アメリカの中堅ピアニストでミュンシュ指揮ボストン響の演奏。99年に購入した最初のショパンのCDが偶々ポリーニ演奏の協奏曲第1番(*パウル・クレツキ指揮フィルハーモニア管)で1960年4月の録音。コンクール直後のロンドンでのライヴ録音でデビュー盤と言える。
今では自宅でこの「第1番」を聴くことは殆どないのでポリーニのCDのことはすっかり忘れていた。「第1番」はルービンシュタイン、ピリス、ツィメルマン、中村紘子、アルゲリッチ、キーシン、ブーニン、ユンディ・リなど12枚もあって、それぞれ数回耳にした程度である。

札幌コンサートホールには世界的に偉大な指揮者、演奏家が相次いで登場しているが、残念ながらポリーニの演奏をライヴで聴いたことが無かったので2012年11月に東京サントリーホールの演奏会に出かけた。ベートーヴェンのピアをノ・ソナタ第28番&第29番を聴いた。演奏会はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第21番~第32番と現代作曲家の曲を組み合わせて4日間開催された。その頃はポリーニ・パースぺクティヴとして数年間に亘って開催され、2012年は10月23日から11月14日まで室内楽公演も含めて開催された。
私が聴いた日は5割ぐらいの客入りだったが、初めてポリーニの演奏を聴いて胸が高鳴ったのを覚えている。70歳になってステージへの出入りは年齢を感じさせたが、鍵盤に向かった姿はきりりとして彼の真摯な演奏に聴衆は魅了された。緊張感を味わいながらも彼の音楽に集中した瞬間は今でも忘れられない。

今回のデジタル・コンサートホールでの姿はその時以来である。若い時は別にして、近年はショパンとポリーニを繋げて考えることは殆どなかった。特に「ピアノ協奏曲第1番」をポリーニが演奏会で弾くことは無いと思い込んでいた。フィルハーモニーでの聴衆も彼の演奏を大いに楽しんだようだった。カメラも通常のコンチェルトの際のカメラワークと違って、指揮者よりポリーニに焦点を当てていろんな角度から映像に収めていた。その分、たっぷりピアニストの表情や手の動きが見れた。
演奏中にコンサートマスターの樫本大進とスタブラヴァの姿も見え、演奏終了後にポリーニが彼らと握手をする姿も目に出来て良かった。
若手の華やかな演奏とは違って落ち着いた味わいのある演奏を鑑賞できた。1990年から5年ごとにショパン国際ピアノコンクール入賞者のガラ・コンサートを札幌で聴いているので20歳代前後の若いピアニストの演奏は聴き慣れている。ヴィルトオーゾが定期演奏会などで演奏曲目には選曲しそうにもないと思っていたので今回はある意味でとても新鮮だった。

ブログを書く前にポリーニが18歳で演奏した当時のCDを聴いてみた。現在の高品質のヘッドフォンで聴く音質と演奏の様子が見て取れる映像入りの音楽では少々違うとはいえ15年ぶりぐらいとなるCDもなかなか良かった。やはり名盤となっているのだろう。

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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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