PMF2017オープニング・コンサート

世界の若手音楽家を育てる国際教育音楽祭 第28回パシフィック・ミュージック・フェスティバルが始まった。現在は世界三大教育音楽祭として知られるフェスティバルとなったがスポンサーの大企業の撤退で変化を余儀なくされている。数年前から無駄を省いて音楽祭の質を低下させない試みが続いている。
セレモニーが無くなって、コンサートだけになり内容が充実したというか、聴きごたえのあるものになった数年前から通い続けている。

2017年7月8日(土) 13:00開演  札幌芸術の森・野外ステージ
〈出演〉PMFウィーン  PMFベルリン  大山平一郎(指揮)  PMFオーケストラ
〈演奏曲目〉
 ヴィヴァルディ:2つのトランペットのための協奏曲
 モーツァルト:弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 K.387 「春」
 J.シュトラウスⅡ:春の声
 ロッシーニ(シェーファー編):歌劇「チェネレントラ」によるハルモニームジ―クから
                   [木管五重奏版] “シンフォニア” 他5曲
 イベール:木管五重奏のための3つの小品
 ボザ:木管五重奏のためのスケルツォ 作品48
バーンスタイン:「キャンディード」序曲
           「ウエストサイド・ストーリー」から “シンフォニック・ダンス”

13時にPMFアカデミー・メンバーのトランペット・セクション4名によるファンファーレで開幕。10名の金管セクション・メンバーが第1曲目を演奏。
司会者がステージに登場したPMFヨーロッパの教授陣14名、指揮者、ピアニストを紹介。
PMFウィーンによる弦楽四重奏曲の演奏は約30分かかった。続いて馴染みのコントラバス奏者と初登場のハープ奏者が加わって6名による「春の声」。この親しまれた曲はウィ-ンの風を運んできたかのように芸術の森に広がった。アンコールに応えてキュッヒルさんが音頭を取って弦楽五重奏を演奏。彼は終了間際に自ら珍しい陽気な仕草で曲を締めくくり会場の笑いを誘った。いつも生真面目で笑顔を見せることはめったにないのに10回目の出演でのユーモアのある行動にビックリ!

PMFベルリンはフルートの前首席以外はデジタルコンサートで毎週観ている顔ぶれ。数日前にテレビで観たメンバー4名が直ぐ正面の座席から演奏する姿を目にするのは夢のようでもあった。「チェネレントラ」はイタリア語で「シンデレラ」のことで、美しいメロディが奏でられた。Kitaraでまた耳にするが、野外で聴く音楽は室内とは違う開放的な味わいがある。ホルンのサラ・ウィリスがリーダーシップを発揮していたが、彼女の明るさも札幌では欠かせない存在になっている。
木管五重奏曲の演奏後のアンコール曲はベルリン・フィルのゼーガスにアカデミー・メンバーのパーカッション奏者5名が加わって「テイコ・ティコ」。全員がサングラスをかけての演奏は暑い日差しを避けての演奏にピッタリの楽しい演奏曲。2年前のKitaraでのアンコール曲と同じだと思い出した。

最後にPMFオーケストラの演奏。総勢90名のオーケストラ・メンバーが野外ステージに登場。
指揮の大山平一郎(Heiichiro Ohyama)は1947年、京都生まれ。ロサンゼルス・フィルの首席ヴィオラ奏者を経て、同フィルを指揮し、欧米のオーケストラとも共演。日本国内の数多くのオーケストラにも客演。九州交響楽団の常任指揮者も務めた。室内楽奏者、教育者としても多くの実績を持つ。

オーケストラの1曲目は「キャンディ-ド」序曲。華やかで、吹奏楽も含めて演奏される機会の多い人気曲。
「シンフォニック・ダンス」は大山がLAフィル首席ヴィオラ奏者の頃にバーンスタインの指揮でLPレコードに録音されたそうである。まさにバーンスタインとの接点のある曲で指揮にも一段と力がこもって、オーケストラも素晴らしい見事な演奏を展開した。ベルリンフィルのゼーガーも打楽器群に加わっていた。今まで聴いた「シンフォニック・ダンス」でも非常に印象に残った心も躍る演奏であった。各楽器群のソロ奏者や木管・金管・パーカッションの響きが野外コンサートならでは開放的な雰囲気を作り上げた。
個人練習も重ねてきたのだろうが、札幌に着いて間もなくでこんな演奏ができるとはレヴェルが高い。11日の「バーンスタイン・レガシー・コンサートでも大山指揮の下で同じ曲が演奏されるが楽しみである。

※PMFアカデミー・メンバーに今年も北海道大学医学部の川村拓也の名があり、ステージでも姿が目に入った。それぞれの若者が未来を描いて札幌に集まる素晴らしさは何事にも代えがたい。若いエネルギーがほとばしる光景を目にし、彼らの今後の成長を願う気持ちが一段と強くなった。この音楽祭が平和裏に続いて行くことを願わずにはいられない。













   


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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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