ラトル指揮ベルリン・フィル今シーズン最後の演奏会(セレナード)

サー・サイモン・ラトルが指揮する2016-17年シーズン最後のベルリン・フィル演奏会が6月24日に行われた。テーマは《セレナード》。ドヴォルザークの「管楽セレナード」とブラームスの「セレナード第2番」。2曲の間に現代音楽の作曲家ターネイジの曲を挟んだ。
3曲ともヴァイオリンが使われない極めて珍しい楽器編成の演奏会。

〈Program〉
 ドヴォルザーク:管楽セレナード ニ短調
 ターネイジ:リメンバリング
 ブラームス:セレナード 第2番

セレナードは18世紀には宮廷音楽として貴族たちに親しまれていたが、ロマン派時代からシンフォニックな色彩を持つようになって人気を得たようである。
「管楽セレナード」は低音の弦楽器と管楽器という典型的な楽器編成。チェロとコントラバス各1、オーボエ2、ファゴット3、クラリネット2、ホルン3。ドヴォルザークならではのメロディに包まれた色彩感にあふれた曲だった。PMFで顔なじみの奏者が多くて、柔らかい音楽に直ぐ溶け込めた。4楽章構成で30分ほどの曲はあっという間に終った。

Mark-Anthony Turnageは初めて聞く名。調べてみると、イギリスの現代音楽作曲家。モダン・ジャズにに強く影響を受け、同世代の有名なヴァイオリニスト、ナイジェル・ケネディ(*2001年にベルリン・フィルのメンバーとともにKitaraに登場して新鮮なバッハ演奏で強烈な印象を残した)と交流があるという。クラシック風の曲で、比較的に聴きやすい現代音楽だった。ヴァイオリンを用いてない曲ということもあって、全体の統一性を保つためもあって選曲されたのだろう。“Remembering”というタイトルは亡き友の追憶が込められた作品らしい。
後で気づいたのだが、先月の〈N響 Music Tomorrow 2017〉のコンサートで、一柳慧、池辺晋一郎の作品とともにターネイジのピアノ協奏曲が東京オペラシテイで演奏されたようである。を

ブラームスは25・6歳の時にセレナードを2曲書いた。ベートーヴェンの影響で交響曲に着手していても完成するには20年も待たねばならなかった。初めての管弦楽曲がピアノ協奏曲で25歳の時の作品で、交響曲は避けていたようである。この「セレナード第2番」は初めて聴くと思う。2管編成の小編成であるが、ハープや打楽器も使われた。やはり、弦でヴァイオリンがないのが特徴。5楽章構成の約40分の曲はロマンティックであるが、ヴァイオリンが無い弦楽群だけでは何となく落ち着かなかった。暗さの雰囲気を出すにのに高音域楽器を避けたのだろうか。ブラームスの特徴は出ていて、大規模な室内楽作品ともいえるが交響曲のような内容を持っていた。

大曲や名曲だけでなく、ヴァイオリンなしの特徴的なセレナードが聴けて良かった。
 


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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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