Kitaraのバースディ 19th Anniversary (オルガン・コンサート)

新旧専属オルガ二ストの共演で祝うKitaraの開館記念日

2016年7月9日(土) 15:00開演  札幌コンサートホールKitara大ホール

出演/ ジョン・ウォルトハウゼン(第17代)、 ローラン=シプリアン・ジロー(第12代)

〈Program〉
 J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ロ短調 BWV544、 白岩優拓(北海道作曲者協会):BIRTH Ⅲ~オルガンソロのための~、  ボナル:バスクの風景より “朝のベオルギーの谷”、 フランク:3つの小品より 「英雄的小品」 ロ短調
                        以上の演奏/ John Walthausen

 バリエ:オルガンのための3つの小品 作品7より “行進曲”、 ルフェビュール=ヴェリ:演奏会用ボレロ ト短調 作品166、 J.S.バッハ(ヴィドール編曲):フルートとチェンバロのためのソナタ第2番 変ホ長調 BWV1031より “シチリアーナ”、 ボネ:大オルガンのための12の小品より “風景” 作品10-9、 ギルマン:演奏会用小品 作品24
                         以上の演奏/ Laurent - Cypyien Giraud

メルケル:4手のためのオルガン・ソナタ ニ短調 作品30より Ⅰ.アレグロ・モデラート
 モーツァルト:幻想曲 ヘ短調 K.608                            
                             連弾

オルガン・ソロの作曲家で知っている名はバッハ、フランク、ヴィドールだけ。フランク(1822-90)はパリ音楽院在学中にオルガン曲の才能が充分に評価されなかったが、後にパリ音楽院教授となって偉大な足跡を残した。彼のヴァイオリン・ソナタはコンサートで演奏曲目になることが多い有名な作品。今までもオルガン・リサイタルでフランクの作品を聴く機会があったが、今回演奏された「英雄的小品」は迫力ある曲調と抒情的な旋律が組み合わさった極めてドラマティックなオルガン曲で強く印象に残った。1878年のパリ万国博覧会でフランク自身のオルガン演奏で初演されたそうである。フランクはオルガ二ストとしても名を馳せた。

北海道の新進作曲家の作品は理解が難しかった。曲に様々な技巧が施された作品らしいが音楽の知識が足りないためか、曲の良さを解らずに想像力も働かないうちに終った。

ローラン=シプリアン・ジローは1982年、フランス・ニース生まれ。09年9月~10年8月、第12代札幌コンサートホール専属オルガニストを務めた。現在、ニ―スのノートルダム教会堂専属オルガ二スト。ラジオのパーソナリティーとしても活躍中。

「演奏会用ボレロ」は聴いていると思わず身体が浮き立つほどの魅力にあふれたダイナミックな曲。ヴィドールがバッハの器楽曲を編曲した曲集《バッハの思い出》の中の1曲「シチリアーナ」も魅力的な音楽だった。

1曲が4・5分程度の小品4曲の後に演奏された最後のソロ「演奏会用小品」は15分程度の交響的形式の作品。“コンサートのための”作品は卓越した演奏テクニックが散りばめられて聴く者を惹きつける。
後半のプログラムでオルガンコンサートも盛り上がった。ジローさんは在任中と比べて聴衆を喜ばせるプログラミングも一段と巧みになったようである。

連弾の前に2人のオルガ二ストが日本語で挨拶して一層会場が和やかな雰囲気になった。
モーツァルトの珍しいオルガン曲である〈自動オルガンのための「幻想曲」〉は数年前にKitara専属オルガ二ストの女性2人が演奏した記憶がある。
盛大な拍手に応えてのアンコール曲は「ワグナー:ワルキューレの騎行」。聴き慣れたメロディが繰り返して出てきて客も大喜び。コンサートも大いに盛り上がって無事終了した。

第17代オルガ二ストのCD発売初日でサイン会があって人々が列に並んでいた。ホワイエにジローさんの姿が見えて近寄ると彼が私に気づいた。“お久しぶりです”と言って握手を求めてきた。6年ぶりの懐かしい再会であった。

※実はジローさんがKitara専属オルガ二スト在任中に私はKitaraボランティアとして彼の日本語サポート活動に携わっていた。一年間に十数回、彼に日本語を教えていた。彼の言語習得能力は目覚ましく簡単な日本語では物足りなくて結構高度なレベルで学んでいた。平仮名、片仮名はすぐに覚え漢字も平易な漢字は覚えた。日本の文化として47文字から成る「いろは歌」にも触れた。今、思い出しても懐かしい。“色は匂へど散りぬるをわが世誰ぞ常ならむ有為の奥山今日越えて浅き夢見し酔ひもせず”を英語に訳して説明するために私自身も勉強したものだ。仮名が漢字の楷書体から草書体への変換で作られたことも具体的にいくつかの例で学習したことを懐かしく思い出している。毎月1回は会っていたので彼からも様々な刺激を受けていて思い返すと懐かしいことが沢山ある。教えることで自分も学んでいたのである。
コンサートがある度に過去と現在を結び付けてブログに綴っている。脳を活性化させる一助にもなっていると思って続けている。
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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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