ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・アンサンブル演奏会

~PMFオープニング・プレコンサート~
Berlin Philharmonic Brass Ensemble Concert

2014年7月10日(水) 19:00開演 札幌コンサートホール Kitara大ホール

出演者:ベルリン・フィルハーモニー・ブラス・アンサンブル
      タマ―シュ・ヴェレンツェイ、フロリアン・ビヒラー、ギヨーム・ジェル、
      マルティン・クレッツアー、ゲオルグ・ヒルザー(以上トランペット)
      サラ・ウィリス(ホルン)
      クリストハルト・ゲスリング、オラフ・オット、イェスパー・ブスク・ソレンセン、
      トーマス・ライエンデッカー、シュテファン・シュルツ(以上トロンボーン)
      アレクサンダー・フォン・プットカマー(テュ―バ)
〈演奏曲目〉
 ヘンデル(ワーグマン編):ヘンデルの作品による組曲
   《王宮の花火の音楽》から「歓喜」、他2曲
 J.S.バッハ:3つのコラール前奏曲
 ダウランド(オット編):歌曲集(4つのトロンボーンのために)
 ビゼー(ハーベイ編):カルメン組曲
 ゴフ・リチャーズ:高貴なる葡萄酒を讃えて 
 ヤコブ・ゲーゼ(ビシャル編):タンゴ・ジェラシー
 グレン・ミラー(オット編):グレン・ミラー物語

12人のメンバーを代表して唯一の女性であるホルン奏者(Sarah Willis)が日本語で挨拶した。「自分の日本語が上達したことを仲間に知らせるのに大きな拍手をしてください。」と話して聴衆の大拍手を浴び、煽り立てる動作で会場の雰囲気を盛り上げてコンサートが始まった。

ヘンデルの曲が始まるや否やハーモニーの美しさに魅せられた。弦楽合奏は聴く機会がよくあるが、金管楽器だけの合奏は余り聴く機会を持たないので余計に心に響いた。原曲でも耳にすることは多くない。「王宮の花火の音楽」だけはCDで予め聴いておいたが、華やかな音楽で特に親しみを感じた。
バッハの《コラール前奏曲》のうち、「あなたがそばにいたら」はメロディを聴いたことがあると思った。
12人による合奏はとにかく見事の一語に尽きる。このアンサンブルはタマ―シュ・ヴェレンツェィ(Tamas Valenczei)がコンマスの役割を果しているようにみえた。アカデミー教授として、この数年ベルリン・フィルから参加を続けているのは彼だけである。(今回はべルリン・フィルからアカデミー教授は4名)

現代の金管楽器のための曲は全く解らないが、トロンボーンの名手たちの演奏ぶりは見ていて興味深い。息継ぎが大変だろうと思う。体力的にも連続しての演奏はきついのではないかと案じた。

《カルメン組曲》はいろいろな楽器で演奏されて広く親しまれている。今回の演奏で、メロディは聴いていても、曲名がハッキリ判ったのは「ハバネラ」だけ。「アラゴネーズ」、「アルカラの竜騎兵」、「衛兵の交代」、「ジプシーの踊り」と全部で5曲が演奏された。メロディが流れるとオペラの場面が浮かんできて音楽に感情移入が出来て楽しめた。

後半のプログラムで作曲家名を知っているのはグレン・ミラーだけであった。一昔前に流行ったメロディが流れて何十年ぶりに聴きほれた。 

5・6名で構成される小編成のブラス・アンサンブルは聴いたことがあるが、12名からなる世界一流のアンサンブルを聴けたのは大変良かった。PMFオープニング・プレコンサートとしての今回の企画は期待以上であった。素晴らしいブラス・アンサンブルが堪能できて幸せな気分になった。ベルリン・フィルは04年にKitaraに初登場したが、個々のメンバーは様々な機会にKitaraのステージに上がっている。

3階とP席は売り出されなかったが、1300名ほどの聴衆が普段のコンサートとは違って熱狂的な反応を示していた。ブラスのコンサートは中学生・高校生の姿が一段と目立ち人気度が高い。

ホルン奏者のサラ・ウィリスが司会役を務め、最後に英語で“Where are the PMF guys?” と言ってアカデミー生の居場所を確かめて、多分彼らのためもあってアンコール曲に「ショスタコーヴィチ:ワルツ」を選んだのだろうと思った。この曲がショスタコーヴィチの曲かと思うくらい綺麗で印象的であった。彼は多種多様な曲を作っているのが改めて分かった。

拍手、歓声が鳴りやまずにアンコールの2曲目が「パウル・リンケ:ベルリンの風」。耳慣れた楽しい曲で、聴衆も手拍子をしながら楽しんだ。コンマスも司会役も最後に口笛も吹くような曲。客席からも口笛が起こるほどであった。
万雷の拍手喝采に応えて、“The last one”と言って「ヘイゼル:組曲「3匹の猫」より“ミスター・ジェイムス”」。
 
北海道にも台風8号や梅雨前線の影響で天候が心配される中、ホールのホアイエはいつもより立ち止まる中高生のグループで混雑していたが、聴衆はみな満足の様子で小雨の降る中を家路に着いた。
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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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