札幌フィルハーモニー管弦楽団 第51回定期演奏会

22日、23日と二日続けてコンサートを聴く予定になっていたので、今日の演奏会は予定には入れていなかった。Kitaraボランティア仲間で札幌フィルのチェロ奏者から公演の案内があり、ボストン交響楽団のヴィオラ奏者の客演にも惹かれて聴いてみることにした。
昨年5月の第49回定期演奏会以来1年ぶりの札幌フィルの演奏会。指揮は昨年と同じ松浦修(Osamu Matsuura)。


2014年5月25日(日) 13:30開演  札幌コンサートホール Kitara大ホール

指揮/ 松浦 修    ヴィオラ独奏/ マイケル・ザレツキー(Michael Zaretsky)

〈プログラム〉
 ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編): 交響詩「禿山の一夜」
 シュターミッツ: ヴィオラ協奏曲ニ長調
 ブルッフ: ヴィオラと管弦楽のためのロマンス
 ムソルグスキー(ラヴェル編): 組曲「展覧会の絵」

この「禿山の一夜」は未完成に終わった《歌劇「ソロチンスクの市」》の間奏曲「若者の夢」という曲。ピアノスケッチという形でしか残っていなかったらしいが、ロシア5人組の1人で後輩のリムスキー・コルサコフによって交響詩として完成された。この曲を久し振りで耳にしたが、思ったいたより激しい曲でなくて、クラリネットやフルートが美しいメロディを奏でていた。金管楽器も頑張っていた。

シュターミッツ(1745-1801)の名前だけは聞いたことがあったが、ドイツのチェコ系作曲家だという。ハイドンやモーツァルトはヴィオラ協奏曲を書かなかったらしい。古典派のヴィオラ協奏曲の中で最も有名なのがシュターミッツの「二長調」だそうである。
ヴィオラは地味であるが、繊細で綺麗な音色でヴァイオリンにない響きが独特な魅力を生み出していた。第1、第2楽章でのカデンツァは聴きごたえがあった。特に第2楽章の何となく暗い抒情的な雰囲気の演奏はさすが一流のソリストの証明。
管楽器はクラリネット2本、ホルン2本。弦楽器の中でも、ヴィオラが中心的な役割を果しているような感じも受けた。

ブルッフ(1838-1920)はドイツの作曲家で、「ヴァイオリン協奏曲第1番」と「スコットランド幻想曲」が親しまれている。彼の作品はその旋律の美しさやロマンティックな響きが魅力である。ヴィオラの澄み切った音色に魅了された。

ヴィオラが中心の作品は多くない。バシュメットの公演を2回聴いて凄いと思っていたくらい。、ソリストの作品が少ないのが残念である。ヴィオリスト個人のCDはバシュメットと今井信子のものしか持っていない。

ザレツキーは旧ソヴィエト連邦出身。モスクワ放送交響楽団、イスラエルのエルサレム放送交響楽団のヴィオラ奏者を経て、1972年からボストン交響楽団のメンバー。ソリスト活動、オーケストラとの共演の他にボストン大学で後進の指導にもあたっている。レコーディングも多数ある。
1989年12月、ボストン交響楽団は小澤征爾の下で来札して旧北海道厚生年金会館で北海道公演を行った。その折にザレツキーも団員として来札していたかも知れない。ボストン響日本ツアーの際には個人的に来道しているとのことで、今年も5月の日本ツアーが終って札幌フィルとの客演に繋がったようである。

オーケストラもアマチュアながら世界の一流ヴィオリストを支える演奏を展開できたように思った。国内外の指揮者やソリストと共演を重ねることでオーケストラとして向上していると確信する。

ソリストのアンコール曲は「バッハの無伴奏チェロ組曲第3番」より。

ムソルグスキー(1839-81)は19世紀ロシア国民音楽を推進した個性的な作曲家。「展覧会の絵」は友人ハルトマンの遺作展にインスピレーションを得て1874年にピアノ組曲として書かれた。彼は絵と題材に彼自身の感じた幻想やドラマ性を音楽で表現した。この曲が有名になったのは1922年にラヴェルが管弦楽用に編曲して大成功を収めた後である。
今迄に多くの音楽家が管弦楽用に編曲している。 アシュケナージは自分自身がオーケストレーションをして、ピアノ曲と管弦楽曲の両方をセットで録音しているのは大変興味深い。

管楽器が活躍する場面が断然多い曲。特にトランペットの華やかなソロが印象的。30名もの管楽器奏者が乱れなく演奏するのはアマチュアとして大変だったと思う。少々思うようにいかなかったところがあったようだが全体的に素晴らしかった。聴衆も喜んでいたが、演奏者が満足をして音楽を通して人生に喜びを感ずるとすれば、これに越したものはないのではないかと思う。仲間と共に音楽を作る喜びは素晴らしい。羨ましい限りである。

オーケストラのアンコール曲はホアイエの出口に表示されていなかったが、《フェラーリ:マドンナの宝石ー間奏曲》だと思いました。違ったらゴメンナサイ。
:追記:アンコール曲は《マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲》だったかもしれません。これらの曲はCDは所有せずにニ十数年前にカセットでウォークマンを利用して聴いていたので混同しがちなのです。チョット確認のためにカセット聴いてみましたが1日経つとメロディの区別がつかなくなりました。

*ボストン交響楽団には忘れられない思い出があるのです。1960年、シャルル・ミュンシュ指揮で旧札幌市民会館でコンサートが行われました。その頃、学生でレコード・プレーヤーやラジオでクラシック音楽に夢中になっていた私は是非とも聴きたいと思って5000円を用意して当日券を手に入れようと会館前から大通りに続く長い列に並んでいました。残念ながら列の途中でチケットは売り切れてしまいました。(翌年、就職した時の月給が15000円であった時代の事です。)
それ以来ボストン響への想いは強いものになりました。ボストン交響楽団は1881年創立のアメリカで3番目に古い楽団である。歴代の指揮者の影響もあり、五大交響楽団と呼ばれるアメリカのオーケストラの中でもヨーロッパ的な楽団と言われている。世界三大コンサートホールの一つと称される「シンフォニー・ホール」(1900年オープン)が本拠地で、小沢征爾が1973-2003)が音楽監督を務めていたことでも知られている。
個人的には1966-67年のロータリー財団奨学生としてフロリダ州立大学の大学院課程で1年間の学びを終えて帰国の折にボストンを訪れた。ボストンはヨーロッパの古い都市と変わらなく、街並みそのものが歴史遺産と言えるところだった。
タングルウッド音楽祭が行われることも日本では良く知られている。
 

 
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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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