札幌交響楽団第566回定期演奏会

2014年2月1日(土) 15・00開演 札幌コンサートホールKitara大ホール

指揮/マティアス・バーメルト(Matthias Bamert)
ヴァイオリン/ペク・ジュヤン(Ju-Young Baek)
 
マティアス・バーメルトは1942年、スイス生まれの指揮者・作曲家。ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団の首席オーボエ奏者(1965-69)としてキャリアをスタートしたが指揮者に転向。クリーヴランド管でセルやマゼールのアシスタントを務めた。その後、スイス放送管の首席指揮者(1977-83)、スコティッシュ・ナショナル管の首席客演指揮者(85-90)、ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの首席指揮者(92-00)などを歴任。ルツェルン音楽祭の監督(92-98)も務めて、革新的なプログラミングで話題を集めた。2000年以降、オーストラリアやマレーシアなどのオーケストラの音楽監督を務めたり、世界各地のオーケストラを客演指揮している。N響には00、03、05、07年に登場。非常に幅広い指揮活動で、これまで武満徹を含めて現代作曲家の作品を多く初演して、珍しい作品のディスクを数多く録音している。

ペク・ジュヤンは韓国出身のトップ・アーティスト。カーティス音楽院、パリ音楽院、ジュリアード音楽院に学ぶ。95年シベリウス国際コンクール、96年パガニーニ国際コンクール入賞。02年、アメリカ・デビュー。これまでに世界各地のメジャー・オーケストラと共演。08年、ファビオ・ルイジ指揮N響との共演で絶賛された。20代でソウル大学音楽学部教授に就任し、韓国で大きな話題となった。

〈演奏曲目〉
 ハイドン:交響曲第55番 変ホ長調「校長先生」
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調
 モーツァルト:セレナード第9番 二長調 K.320 「ポストホルン・セレナード」

ハイドン(1732-1809)の交響曲で番号の付いているものは104曲ある。私が所有しているCDは80番台以降が中心で20曲足らずである。「校長先生」は題名を聞いたことがあるくらいで曲の内容は全然わからない。曲のイメージは何となく連想できても、メロディを聴いてハイドンの交響曲だと判る曲は多分ないと思う。
アレグロ、アダージョ、メヌエット、プレストと流れるような綺麗な調べで耳に心地よい響き。リズミカルな感じ。管楽器がオーボエ、ファゴット、ホルンだけで、ティンパニが使用されなかったのに気付いた。札響初演。

ブルッフ(1838-1920)はドイツの指揮者・作曲家。3曲のヴァイオリン協奏曲を書き残しているが、「第1番」がいわゆる四大ヴァイオリン協奏曲に並ぶ名曲。ハンガリー出身の大ヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムに献呈され、初演された。ヴィルトゥオーソ的ならではの妙技が展開される魅力のある曲で、ハイフェッツ、キョン=ファ、ムターなどのCDでよく聴いていて馴染みの曲。今日はコンサートで久しぶりに聴けた。
木管楽器とティンパニの印象的な音に導かれたヴァイオリンのカデンツァ風の調べで曲が始まる。スケールの大きな主題と抒情的で優美な主題が展開される第1楽章に続いて、歌うような美しい旋律に満ち溢れて瞑想的な気分になる緩徐楽章。第3楽章のフィナーレは快活で生き生きとして、ヴァイオリンの華やかな響きで華麗なクライマックスへ。
ソリストは経験豊富で、この曲は得意にしていそうな感じ。堂々として貫録十分であり、この華やかな曲の魅力を伝えた。
ソリストのアンコール曲:パガニーニの「24の奇想曲」より第9番

モーツァルト(1756-91)の「ポストホルン・セレナード」は聞いたことのない曲。当時の《郵便馬車のホルン》からの旋律が用いられていることから、このタイトルで呼ばれているという。7楽章から成る大規模な編成のセレナードで交響曲に劣らない名作として知られているそうである。第3楽章と第4楽章で木管楽器がソロ的に用いられていて、協奏曲風の楽章になっていた(フルート、オーボエ)。第7楽章は曲の締めくくりに相応しいフィナーレ。
札響の演奏歴は今回が2回目。(前回は92年1月となっていたので、帰宅して当時のプログラムを見てみたが、期日も会場も違うので定期演奏会ではない特別演奏会だったらしい。)

大ヴェテランの指揮者は古典派から現代音楽まで非常に幅の広いレパートリーを持ち、ハイドン・モーツァルトは大得意であり、今回の珍しい演奏曲目になったのかも知れない。いずれにしても、聴衆も聴く機会の少ない珍しい曲を聴けたことで、演奏終了後に指揮者を称える拍手は思ったより一段と大きくてブラボーの声も上がった。

去る28日のオール・モーツァルト・プログラムに続いて18世紀の音楽を聴いたが、当時の宮廷やホールを思い浮かべながら、自分なりの空間を作って鑑賞してみた。



 
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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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