北海道交響楽団 第74回演奏会

2014年1月25日(土)18:30開演 
札幌コンサートホールKitara 大ホール

指揮:川越 守

〈演奏曲目〉
スクリャービン:交響曲第4番 「法悦の詩」
リヒャルト・シュトラウス:家庭交響曲

演奏曲目に惹かれて2ヶ月以上前にチケットを購入していた。演奏機会がめったに無い曲で、オーケストラの規模が大きな楽器編成での演奏会を聴いてみたい気持ちに駆られた。
 
2曲とも20世紀初頭の作品で「交響曲」と銘打たれているが、最初から最後まで続けて演奏されるのが共通の特徴。また、2曲ともに四管編成。

スクリャ―ビン(1872-1915)のこの曲は07年のPMFオーケストラの演奏曲目に入っていて曲名だけは知っていた。曲の題名から余りはっきりとしたイメージは全く湧いてこない。CDも所有していないので余り興味も無かった。小山実稚恵のコンサートでピアノ曲があることが判って、前衛作曲家としてのイメージとの違いを感じ取ったのが6・7年前のことであった。その時に関心を抱いていてジョン・オグドン(62年のチャイコフスキー国際コンクールでアシュケナージと共に第1位)が弾いたピアノ・ソナタ10曲を含むスクリャービンのピアノ曲の輸入盤CDを買って、偶に聴いているが意外と印象に残る良い曲である。

“The Poem of Ecstasy”という英語の原題の方がイメージが湧きやすい。ロマン主義から脱して神秘主義に傾倒して「エクスタシー」を表現した神秘主義的な作風の曲と言われる。
ハープ、チェレスタが多用され、ホルン、トランペットの金管楽器の活躍が目立つ4管編成のオーケストラによる単一楽章の曲。特にトランペットによる絶頂の繰り返しの演奏が印象的だった。
スクリャービンはラフマニノフと同時代の作曲家・ピアニストであるが、彼らは同級生だったそうである。

R.シュトラウス(1864-1949)については述べるまでもないが、自分の好きな作曲家には入っていない。“Sinfonia Domestica”はユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管が1938年にレコーディングしたCDを所有していて数回聴いたことがあったが、ほとんど印象には残っていなかった。
シュトラウス自身の家庭の様子を描いた曲らしい。父、母、子どもの幸せな家庭の状況がスケルツォ、子守歌、アダージョなどで示される。後半で子どもの教育をめぐって両親が言い争う場面や賑やかな家庭生活が大編成のオーケストラでドラマティックに展開される。クラシックの曲では珍しいサキソフォンが4本も使われたのも印象に残った。何と言ってもホルンが8本で北海道大学交響楽団や札幌西区オーケストラの奏者の応援があったようだ。
第4部(第5部(?)かよく解らなかったが)のフィナーレで金管楽器の躍動的な演奏がとても印象深かった。最後のクライマックスでのティンパニの音も面白かった。
曲の詳しい内容も解らないで漠然と聴いていたら、この曲の価値が理解され難いかもしれないと思った。後半の盛り上がりは凄かったが、前半の曲の流れは落ち着いていて良い音楽であったが、チョット平凡な感もあった。
シュトラウスの他の多くの曲と比べて演奏されない理由の一因が演奏者のプログラム・ノートに書かれていた。「家庭交響曲」の演奏には多くのエキストラが必要なことが判った。

北海道交響楽団はアマチュア・オーケストラとして高いレヴェルを誇っているが、プロのオーケストラに出来ないことに挑戦している姿勢を高く評価したい。今後も耳新しい大曲をどんどん聴かせてほしい。金管楽器の演奏などはボロが目立ちやすいようであるが、素人にとっては細かな専門的なことは判らないが、今日の演奏は素晴らしかった。改めてこのオーケストラのレヴェルの高さを感じた。プロに近い演奏力を持っている奏者が多いのを実感した。
外見的にヴェテランと思える奏者が十数名で、比較的にメンバーは若く、コントラバス奏者は特に若さが目立った。メンバーの交替も結構ある感じも受けた。良い意味での世代交代も上手く行っているのだろう。
川越指揮者もすっかりお元気になって指揮をとっておられる姿に安心しました。ステージに登場・退場する時のペンギン・スタイルも微笑ましかった。マイクを手にしての話はまだまだ元気でやれることを印象づけた。

アンコール曲はストラヴィンスキー:「花火」。20世紀初期の作品で26歳の若さで作曲した4管編成の曲。大編成の曲で滅多に演奏されることがないそうである。
題名も知っていて、聴いたことがあると思って帰宅して調べたら、マゼール指揮ウイーン・フィルの演奏で4分余りの曲がCDに収められていた。明日にも聴いてみたいと思う。一時的な鑑賞で終わらないで、次につなげるのも楽しいことである。







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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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