ジョルディ・サヴァール ヴィオラ・ダ・ガンバ リサイタル

〈Kitaraワールドソリストシリーズ〉
Jordi Savall Viola da gamba Recital

日本の古楽器奏者でバロックヴァイオリンの第1人者の寺神戸亮(てらかど りょう)の名は良く知られている。2001年12月には「復元古楽器で奏でるバッハ」の演奏会を札幌ザ・ルーテルホールで聴いたことがあった。その時は「無伴奏チェロ組曲 第1番、第2番、第6番」をヴィオロンチェロ・ダ・スパッラなどの古楽器を使用して演奏した。10年以上も前のことだが、その時の様子が目に浮かんでくる。

バッハの時代にはヴィオローネ、コントラ・バス、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオロン・チェロ、ヴィオロンチェロ・ピッコロ、ヴィオラ・ポンポーザなどいろいろな大きさの低音弦楽器があったらしい。
チェロという楽器が生まれたのが1660年頃と言われている。ヴィオラの大きいものがヴィオローネ、ヴィオローネの小さいものがヴィオロン・チェロ(現在のチェロ)と呼ばれていた。

ヴィオローネよりも小型の低音楽器は様々な大きさがあり、構え方も違っていた。縦に構えて、膝の間に挟んだり、台の上に乗せたりして演奏するのが、ヴィオラ・ダ・ガンバ。横に構えて,紐やバンドなどを用いて肩や首から楽器をぶら下げて演奏するのはヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ
上記の説明で想像できると思うが、寺神戸亮はヴィオロンチェロ・スパッラをギターのように横に構えて弓で弾いたが、チェロよりはヴァイオリンに近いテクニック奏法だったと記憶している。

ジョルディ・サヴァールの名は耳にしたことが無かったが、各地の演奏会でもチケットが完売するほどの人気ぶり。彼は人間の声に最も近い楽器と言われているヴィオラ・ダ・ガンバの世界的名手だそうである。今晩のKitara小ホールも当日券は発売されたが、予備席が使われていたので結果的に満席のようだった。

Program 〈人間の声〉
 
前半は「祈り」、「哀惜」、「人間の声」と三つのテーマに分けて演奏。知っている作曲家名はバッハだけ。他はいずれも17~18世紀にかけての作曲家の曲。語りかけるような優雅な響きが印象的。

後半はイギリスの曲で16~17世紀に作曲された作品。独特の風貌からにじみ出る人間性と、抜群の技巧で紡がれる音の響きに終了後“Bravo”の歓声があちこちから上がった。鳴り止まぬ拍手に応えてアンコール曲も披露。サヴァ―ルはスペイン出身の演奏家であるが、最後にフラメンコのリズムがほんの少し奏でられた。

演奏中に不思議に思ったのが手の使い方。手の甲が下になって弓を弾く感じで一見不自由そうに見えたが、楽器から奏でられる音は心を揺さぶった。珍しい楽器の演奏に興味があって聴きにきたが、心から満足して満たされる高みにまでは至らなかった。



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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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