札幌交響楽団第561回定期演奏会

6月の第560回定期から2ヶ月ぶりの定期公演。前回の第560回のブログはGoogleには載らなかったので、今回もどうなるか判らない。6月中旬からfc2.comには何の問題もないが、Googleに不具合が生じている。理由は不明だが、Googleでは載っても1ヶ月経ってから(PMFや外山啓介のコンサートなど)記載されているブログもある。24日のマグダレナ・カチョルのフェアウェル・オルガンコンサートのブログも残念ながら載っていない。まあ、一応、今回の札響の記録を残しておくことにする。

札響=韓国テジョン・フィル 姉妹都市オーケストラ交流事業
Sapporo Symphony Orchestra The 561st Subscriptiion Concert

指揮/グム・ノサン(No-sang Geum)
ピアノ/ イム・ドンヒョク(Dong-Hyek Lim)

本日のプログラム
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調
 マーラー:交響曲 第1番 二長調 「巨人」

指揮者とソリストが2人とも韓国人なのは珍しい。2001年5月のチョン・ミョンフンとチョン・キョン=ファ(管弦楽はローマ・サンタチェチーリア国立アカデミー管)以来ではないだろうか。韓国は世界で活躍するソリストを多く輩出しているが、日本で広く知られている指揮者はチョン・ミョンフンだけかもしれない。

プロフィールによるとグム・ノサンは現在、テジョン・フィルハーモニック管弦楽団芸術監督権首席指揮者。ウィーン音楽院でオトマール・スウィトナーに師事。オーストリア、マケドニア、イタリア、中国、台湾、日本などのオーケストラに客演指揮。韓国帰国後は国内のオーケストラに客演し、オペラ指揮者としても活躍している。光州(クワンジュ)響や仁川(インチョン)響を育て上げ、海外演奏旅行も行なって、韓国の音楽界を牽引している。

イム・ドンヒョクは1984年ソウル生まれ。10歳でモスクワに移住。モスクワ音楽院を経て、その後ハノーファー音楽院で学ぶ。その間、2000年に浜松国際コンクール第2位、01年ロン=ティボー国際コンクール優勝。03年エリーザべト王妃コンクール第3位に入賞するも返上。05年ショパン国際コンクール第3位入賞後、アメリカを拠点にして国際的に活躍。07年チャイコフスキー国際コンクール第4位。

8月31日、土曜日の雨模様の午後2時半、地下鉄中島公園駅はKitaraへ向かう人々でエスカレーターも久し振りの混雑。公園も雨傘をさして歩く人の群れで長い列が続く。大ホールのホアイエはロビーコンサートに耳を傾ける人々の集団があって普段の定期公演前の雰囲気が漂っていた。

今回の定演の曲は2曲。2曲とも比較的に人気の高い曲。
ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第3番」は第1番、第2番がハイドンやモーツァルトの影響が残っていたのに対して、ベートーヴェンの独自性が明確に表れた作品と言われる。ピアノが大胆で華やかな演奏でオーケストラとドラマティックな表現を展開する。緩徐楽章でドンヒョクの抒情味あふれるカデンツァが聴く者を魅了する。第3楽章はエネルギッシュな主題を中心にして輝くばかりの盛り上がりで明るく華やかなフィナーレへ。
デビューして10年を過ぎたピアノ界の俊英。期待に違わぬ堂々たるピア二ズムを披露してくれた。アンコールに応えて「バッハのチェンバロ協奏曲第5番 第2楽章 アリオーソ」。

マーラーの「交響曲第1番」は今日では最も親しまれているマーラーの交響曲。ゆっくりとした序奏で自然の描写が始まる。クラリネットによるカッコウの声、フルートによる鳥の声が印象的。舞台裏からのトランペットのファンファーレは起床を告げる軍楽の響きか。夜明けの森の光景が目に浮かぶ。第2楽章は力強い動きで始まるスケルツォ。リズミックな主題は牧歌的な雰囲気と対照的である。第3楽章は葬送行進曲がティンパニ伴奏のコントラバス独奏で始まる珍しい緩徐楽章。いろいろな楽器が次々とスラヴ民謡の旋律を奏でる。≪さすらう若人の歌≫という歌曲集からの引用もあった。第4楽章は〈嵐のように激動して〉始まる大規模な終曲。エネルギーに溢れた若々しい力が勝利へ向かうとも感じられるが、第1楽章との繋がりもあって明るさを伴って熱狂的なフィナーレ。
フィナーレの場面でホルン奏者とトロンボーン奏者あわせて10名(?)が立ち上がって演奏したが曲の盛り上げに非常に効果的で圧巻であった。ホルンの客演奏者もお互いの演奏をたたえ合っているようで、彼らの喜びが客席にも伝わってきた。

グム・ノサンの指揮ぶりも丁寧で札響の音を充分に引き出していたように思った。姉妹都市オーケストラ交流事業として楽団員も特別な想いを寄せて今回の演奏会に臨んだようであった。昨年4月に札響ホルン奏者4名が韓国に派遣され、グム・ノサン指揮テジョン・フィルと共演したことで、ホルン奏者の想いは一層深いものとなったであろう。日韓の文化交流が続くことを期待している市民の多さは会場に駆け付けた聴衆の数にも表れていた。満員状態にはならなかったが、普段の定期公演よりも多い聴衆が客席を埋めていた。







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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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