世界一と評判の高い札幌コンサートホールKitara

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 札幌コンサートホールKitaraが音楽専用ホールとしてオープンして15周年を迎えた。年間約400件開かれるコンサートに約40万人もの人々が来ています。

 私自身これまで約700回(大ホール600回、小ホール100回)Kitaraでコンサートを楽しんでいます。

 世界中のコンサートホールで音楽を聴いて写真を撮影してきた写真家の木之下晃さんはKitaraが間違いなく世界一の音楽ホールであると言っています。20世紀末までは世界の三大ホールはウイーンの楽友協会大ホール、アムステルダムのコンセルトへボウ、ボストンのシンフォニーホールという定評がありました。今では科学技術の発展により音響効果の優れたホールが世界中に続々と誕生しています。

 Kitaraが世界最高のホールと折紙をつけられる理由は何でしょうか。

Kitaraは都心近くにありながら、中島公園という水と緑に恵まれた自然の中に造られていて、ホールの立地環境が素晴らしいのです。写真でも分かるようにガラス張りの明るく開放的なエントランスホール、公園を臨むバルコニーのある広いホアイエ(foyer)はコンサートへの期待感を膨らませてくれる空間です。

 大ホールの正面にあるパイプオルガンは雄大な大地と針葉樹林という北海道のイメージを取り入れている。ブドウの段々畑のように見えるヴィンヤード型のホールはアリーナ形式で客席(2008席)がステージを取り囲む円形劇場のようになっていてそれぞれの座席からステージが見易く演奏者と聴衆との一体感が生まれやすい。観客相互の顔も見えるため感動を分かち合いやすくなっている。客席は10のブロックに分けられ、各ブロックは壁で隔てられて、音響効果を生み出すために作られたホール内の凹凸の形状にするのに北海道の高い木材加工技術が生かされている。

 ステージの天井の巨大な音響反射板と壁面の反射壁がホールに反射音を生み出し、どの座席でもほぼ同じ音を楽しむことができると言われている。残響時間の点からも、大ホールの素晴らしさが評判になっています。座席の裏に穴が開けられていて、中に音を吸い込む効果のある材料を入れることによって人体とほぼ同じ吸音効果を持たせている。空席時と満席時との残響時間の差を少なくしているのです。Kitara大ホールの残響時間は空席時2.2秒、満席時2.0秒になっている。12年前当時NHK交響楽団の音楽監督であったシャルル・デュトワは「リハーサルと本番で響きの違いが少ないので、音響の良さは日本一」と太鼓判を押しているのも納得です。

 クラシックのコンサートに適した長さの残響時間を得るためには大きな空間容積が必要です。目安として一つの座席あたり10.5立方メートルが必要とされていますが、世界でも名高い東京サントリーホールの10.5立方メートルに対してKitaraは14.34立方メートルあります。天井の高さがサントリーホールの13メートルに対してKitaraは23メートルあるのです。これらの点からも札幌コンサートホールの音響がより優れていることが解ります。
 
 Kitaraのホールの素晴らしさが世界に伝わって,それまでに多くの日本の音楽ホールの音響設計に携わってきた東京の永田音響設計は一躍脚光を浴びることになったようである。

 現在、世界で最も輝いている指揮者の一人であるワレリー・ゲルギエフは10年前Kitaraで初めて指揮をした時に音響の素晴らしさに感動して、永田音響設計に依頼してロシアのサンクトぺテルブルグのマリインスキー劇場の大ホールをKitaraをモデルにして2006年に完成させた話は有名である。

 Kitaraがオープンした1997年7月4日以降2.3年の間に数多くの世界的に有名な指揮者や演奏家が札幌を訪れ、音響の素晴らしさを異口同音に絶賛し、世界中の音楽家の間でその評判が伝わったらしい。Kitaraの評判を聞いて訪れるオーケストラや演奏家に加えてホールの視察に来た人も多く、2001年にはフィンランドのヘルシンキ管弦楽団の演奏時には楽団関係者や当時ロスアンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督のエサ=ペッカ・サロネンも同行していたようである。2003年ロスアンゼルスにWalt Disney Concert Hallが完成し、フィンランドのフィンランディアの大ホールも札幌を視察の後でKitaraを参考にして出来たホールである。

 世界最高の指揮者の一人ロリーン・マゼールは2013年4月のミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の来札でKitara でのコンサートが4度目になるが、2003年に初めてKitaraに来た時、楽屋に入る前にホールの中を時間をかけて全部見て歩いたほどKitaraの施設の素晴らしさに感動したそうです。

 Kitaraを訪れた世界の優れた指揮者や演奏家たちが札幌コンサートホールを世界最良のホールの一つと折紙をつける理由が少しでもお分かり頂けたら嬉しいです。

 最後になりますが、11月にゲルギエフがマリインスキー劇場管弦楽団を率いての来札公演(私自身は6回目)、2013年2月にはサロネンがフィルハーモ二ア管弦楽団とKitaraで初公演なのでシーズン当初から心待ちにしています。




 
 





 
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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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