第14回ヴァン・クライバ―ン国際ピアノコンクールの開幕

2009年6月、第13回ヴァン・クライバ―ン国際ピアノコンクールで辻井伸行が優勝を果たし、会場でクライバーンに抱擁され、金メダルを胸に優勝カップを高々と頭上に掲げたシーンからもう4年が経つ。
2013年の第14回クライバーン・コンクールが米国テキサス洲のフォートワースで幕を開けた。

2013年の1月~2月の予備審査が香港・ハノーファー・モスクワ・ミラノ・ニューヨーク・フォートワースの6都市で5人の審査委員のもとで実施された。133名のピアニストが世界の6会場の1つを選んで、聴衆のいる会場で40分のリサイタルを行なうオーディションに参加したそうである。

この狭き門を通過した30名のピアニストが今回フォートワースでの本選に集結して栄冠を目指して競うことになった。3週間にわたるコンクールの第1次予選では各人45分のソロ・リサイタルを2つ披露する。
この予選が5月24日~30日まで行われる。30人が1つ目のリサイタルを終えてから、2つ目のリサイタルに入るが、予め抽選で演奏順が23日に決められて、コンクールはスタートした。

30人の内訳は、アメリカ 7人、イタリア 6人、ロシア 5人、中国 3人、ウクライナ 2人。日本・韓国・台湾・フランス・ポーランド・オーストラリア・チリ 各1人。
第13回は1位2人、2位1人をアジア勢で占めたので今回は様子が違う。アメリカ人が例年になく多い。イタリアは予備選がミラノの会場の関係が多分に影響か。ヨーロッパ勢の多くは同時期開催のエリーザべト王妃国際コンクールに参加したのではと推測される。いずれにしても各コンクールはそれぞれの特徴があるのでピアニストの自由選択の幅が広いのは良いことである。
 
私は今回のコンクール応募者の名簿を見て、ロシアのニコライ・ホジャイノフとフランスのフランソワ・デュモンの名が目に入った。彼らは2010年のショパン国際ピアノコンクールのファイナリストだった。特にホジャイノフはショパン・コンクールの予選では最高得点だったそうだが、本戦のコンチェルトでオーケストラとの共演による経験不足で上位入賞を逃したとされる。彼は2012年にはシドニー国際ピアノコンクールで第2位で聴衆賞、ダブリン国際ピアノコンクールでは第1位でかなりの実績を積み重ねている。
12年4月に群馬で公演を行い、7月の日本ツアーでは西宮・甲府・つくば・静岡・東京で公演を行ったというから日本でもかなり知れ渡っている。札幌でも14年2月の札響との共演が予定されている。

昨日の午前10時20分からライブ・ウエブキャストでNikolay Khozyainovの演奏をネットで聴いた。先月の「佐渡裕指揮BBCフィルハーモニックwith辻井伸行」の大阪と東京公演のプログラムをBBCで再度聴いてとても音が良かったのでネットで聴く気になったのである。

Khozyainov(ホジャイノフ)の演奏曲目:
 ハイドン:ソナタ 二長調 Op.33、  ショパン:練習曲ハ長調 Op.10 No.1、
 リスト:超絶技巧練習曲 第5曲「鬼火」、
 スクリャービン:エチュード 嬰ハ短調 Op.42 No.5、
 ラヴェル:「夜のガスパール」より 第3曲。

ハイドンの意外な落ち着いた曲から入り、ショパンでも厳かな雰囲気であったが、一転リストではめまぐるしい技巧が散りばめられた曲。手の使い方と音の出し方に魅了された。余り聴くことのないスクリャービンも面白かった。ラヴェルは最後に弾くのに相応しい名演。twitterで思わず演奏の素晴らしさをつぶやいた。
午後に「オンデマンド」を利用してホジャイノフを聴き直してみた。二度目の方が落ち着いて聴けて、集中度が高かったせいか、初回より演奏の良さが判った気がした。

Twitterを通して「オンデマンド」の使い方が判ったので、日本人の阪田知樹の演奏を聴いてみる気になった。彼の演奏曲目はベートーヴェン:ソナタ第22番 ヘ長調、リスト:「ダンテを読んで」、「ラ・カンパネラ」、スクリャービン:ソナタ 第5番 Op.53。予想していたより堂々たる演奏で、各作曲家の曲の特徴が巧みに表現されていて変化に富んだパフォーマンスで聴衆を魅了。聴衆のひときわ高い拍手喝采を浴びていた。直前の4月にパリでリサイタルの機会があったようだが、好結果につながったと思った。ここでもtwitterでつぶやいた。

第1次予選は30日に終了し、セミファイナリスト12名の発表が30日中に行われた後、Semifinal Round が6月1日~4日まで、6名のファイナリストの名前が4日中に発表され、Final Round は6日から9日まで。
9日に表彰式がある日程。

日曜日に聴いた2人のピアニストは予選のリサイタルがもう1回あるが、多分セミファイナルに臨めれるのではないだろうか。他のピアニストの演奏を聴いてない中での全く独断的で希望的観点からの予想です。
 
興味のある方は次回をお楽しみに!










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年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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