札幌交響楽団 第559回定期演奏会(2013年5月)

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今年の北海道の春の到来は異常に遅くなって、ここ札幌の桜の開花も5月13日。Kitaraのある中島公園もやっと春の装い。最高気温が今年はじめて20度を超えた好天のもと札響定演が開催。

指揮/尾高忠明(札響音楽監督)

Program
 テ―リヘン:ティンパニ協奏曲(ティンパニ:武藤厚志)
 ブルックナー:交響曲第7番(ハース版)

武藤厚志は1981年生まれ。東京音楽大学を首席で卒業。桐朋オーケストラ・アカデミーで研鑚を積みながら、東京を中心にオーケストラのエキストラとして活躍。2006年、24歳の若さで首席ティンパニ&打楽器奏者として札幌交響楽団に入団。現在、北海道教育大学岩見沢校、札幌大谷大学非常勤講師。
09年8月、彼は札響の副首席打楽器奏者、藤原靖久らと「打楽器たちがやってきた!」という名のコンサートをKitara小ホールで開催し、注目された。

この珍しい「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」は、フルトヴェングラー、カラヤン時代のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で活躍したティンパニ奏者、テーリヘン(1921~2008)が作曲した。
ティンパニ4台がステージでオーケストラの楽器の最前列に配置されて演奏するのは、プレーヤーにとってこの上ない経験で名誉なことであろうと思った。緊迫感にみちた迫力のある演奏で、見ている方も何か気分爽快であった。同僚からも盛大な拍手で祝福され感無量の様子。今演奏会が札響初演。
 
世界一流のオーケストラの演奏を聴いて、「このオーケストラの演奏は素晴らしかった。ただ残念だったのはティンパニ奏者が時々楽器に頭を乗せて居眠りしていたことである。」というような感想が載っていた記事を思い出した。今日の演奏中にもあったがティンパニストの動作の意味を誤解した客の反応である。音の調整のためにしばしば行われる動作だそうだが、偶にこのような動きを目にすると思い出す話である。

1883年頃、ブルックナーはオルガニストとして名を成していたが、作曲家としての評価はまだ高くはなかった。「交響曲第7番」はワーグナーの影響を受けた重厚なオーケストレーションでオルガン的な曲として知られる。
私自身がマーラーやブルックナーの名を聞き、彼らの曲を聴くようになって20年にもならない。マーラーの交響曲を聴く機会はコンサートでもCDでも聴く機会は近年かなり増えた。それに対して、ブルックナーの交響曲のCDは全曲所有はしているが、他のCDと比べて聴く頻度が極端に低い。ブルックナーの第4番と第7番はカラヤン指揮ベルリン・フィルのCDを聴いて演奏会に出かけるので、これらの曲は聴き慣れている方ではある。
  
札響でマエストロ尾高がこの7番を取り上げるのは、2000年以来ということだが前回は聴いていなかった。マエストロはこの大曲をいつものように気負うことなく冷静に指揮をした。
適度な快活さを持つ第1楽章。チューバを中心とした厳かでゆったりした主題とヴァイオリンが切なげに歌う主題を軸に曲が展開され、ワーグナーの死(1883年2月13日)の知らせを聞いて付け加えた葬送音楽の第2楽章。第3楽章のスケルツォは躍動的なリズムを持つ明るい楽章。第4楽章は第1楽章と同じく3つの主題を軸にしたドラマティックな展開。第1楽章冒頭の主題が力強く演奏されて曲が終る。

比較的に親しみ易い曲とは言え、70分近い大曲で鑑賞が難しい曲ではある。CDで聴いていて、実際に管楽器が18本も使われている曲とは気付かなかった。特に4本のワーグナー・チューバの使用とチューバ奏者の玉木亮一が楽章によって移動して使用楽器を変えるのも興味深かった。演奏終了後、あちこちから「ブラボー」の声があがったが、自分はブルックナーの良さが判らないせいか心が高揚するまでには至らなかった。

なお、開演30分前のロビーコンサートを始めから終わりまで聴いたのは今日が初めてであった。演奏曲はボロディンの「弦楽四重奏曲第2番」より。(演奏者:New Kitara ホール・カルテット)



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Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

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