札幌フィルハーモニー管弦楽団 第49回定期演奏会

 アマチュアのオーケストラ、札幌フィルハーモニー管弦楽団の演奏会に初めて出かけたのは2007年であった。第41回定期演奏会として札幌コンサートホールKitara大ホールで開催された。指揮は中田昌樹。プログラムはベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」、R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」、ブラームス:交響曲第1番。

 札幌フィルは昭和47年(1972)の第1回定期演奏会より、毎年定期演奏会を開催。平成5年(1993)からはファミリーコンサートも開催。活動の場を道内の各地にも広げている。札幌の姉妹都市・米国ワシントン州ポートランドへも3度演奏旅行を実施。平成17年(2005)には「札幌文化奨励賞」を受賞。現在団員は70名ほどで、10代の学生から70歳をこえるプレイヤーまでと幅広い。

 札フィルの演奏会を聴くのは今日が2回目である。曲目にドヴォルザークの第7番が入っていたので注目してチケットを買った。

 第49回定期演奏会の指揮は松浦修。1975年、ロサンゼルス生まれ。広島大学教育学部卒業。英国王立音楽院指揮科、東京藝術大学大学院指揮科をそれぞれ首席で修了。先日逝去した英国の名指揮者サー・コリン・デイヴィスに師事し、公演のアシスタントとして研鑚を重ねた。広島交響楽団はじめ国内外のプロのオーケストラとも共演している若手指揮者。

≪プログラム≫
 フンパーディング:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲
 チャイコフスキー:バレエ組曲「眠れる森の美女」
 ドヴォルザーク:交響曲第7番

フンパーディングはワーグナーの助手を務めたことがあり、グリム童話が原作のこのオペラは非常に親しまれているオペラ作品である。ホルンは音を出すのが特に難しい楽器だと思うが、金管楽器が上手に聴こえないと曲の良さが伝わらないと感じた。

 チャイコフスキーのバレエ音楽の傑作の1つである≪眠れる森の美女≫のなかには、円熟期の彼の魅力が存分に盛り込まれていて華麗な旋律が多い。組曲として演奏される5曲のうち、第2曲の「アダージョ」、第4曲の「パノラマ」、第5曲の「ワルツ」の聴き慣れたメロディなど多彩な曲の演奏が何となく盛り上がりに欠けた。
 
 後半のドヴォルザーク第7番はこのオーケストラが練習時間を最も多く確保して取り組んだことが判る演奏ぶりで満足した。この曲は特に第3楽章のスケルツォが最も美しい。ドヴォルザーク特有のチェコの民謡の旋律が流れ、指揮者も渾身の力を込めて指揮している様子が印象に残った。「新世界」や「第8番」に加えて、「第7番」が傑作として日本に定着する時がやがて到来することを期待したいと思った。
聴衆も盛大な拍手でオーケストラを湛えて、最後にやっと盛り上がった感じ。
アンコール曲に≪「ローエングリン」~第3幕への前奏曲≫を演奏したが、これはチョット無理をした感じを受けた。ワーグナーの曲を取り上げようとした意図は解ったし、挑戦する意欲は評価したい。満足のいく練習時間が取れないのが残念だろうが、アマチュアが音楽を楽しむ姿勢を大事にして今後も向上を図ってほしい。

 今回のコンサートは第1417回トヨタ・コミュニティ・コンサート(TCC)として開催された。TCCは1981年に始まって、2013年3月末までに全国45都道府県で計1415公演を行い、のべ114万人がクラシックコンサートを楽しんだそうである。
トヨタ自動車・トヨタ販売会社グループの支援を受けて、日本各地のアマチュア・オーケストラがプロの指揮者・ソリストを迎えての公演でクラシックコンサートを展開し、市民と共に音楽の楽しさを広げている。トヨタのメセナ活動に改めて敬意を表します。
 

 


 



 

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:fsuterry
年間60回以上札幌コンサートホールKitaraに通うクラシック音楽ファン。クラシック全般に関心があるがオーケストラ・ピアノ曲が特に好きである。 

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR